バリューデザイン(3960)の決算。決済で高いシェアを持てば『渡らざるを得ない橋』になる

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バリューデザイン(3960)の2018年6月期本決算について、書きたいと思います。

バリューデザインのサービス

自社ブランドのプリペイドカード発行を可能にする「バリューカードASPサービス」というものを提供しています。企業のブランディングやプロモーションを支援しており、顧客を囲い込む販促ツールとして導入企業が独自で発行する「ハウスプリペイドカード」と、利便性を提供する決済ツールとして導入企業がクレジットカード会社等と連携して発行する「ブランドプリペイドカード」の2種類を展開しています。

「ハウスプリペイドカード」なんていってもピンとこないかもしれませんが、たとえば、いきなりステーキの肉マイレージ、MOSのモスカードなどはバリューデザインのサービスです。いち消費者として、このようなプリペイド式のカードは、頻繁に通う店なら割引を受けるために必ず加入します。

2016年9月の『成長可能性に関する説明資料』からハウスプリペイドのビジネススキームを抜粋します。

ハウスプリペイドカード事業の売上高は、初期登録手数料・プラスチックカード製造販売等による「初期売上」と、プリペイドカードの利用額・入金額の一部から徴収する「システム利用料売上」、その他プリペイド関連のシステム開発による売上から構成されています。

説明にあるように、『消費者の利用に応じたストック型のシステム利用料』は堅固なストック収入になりえます。決済で高いシェアを持つ企業は、バフェットのいう「渡らざるを得ない橋」になるからです。

2018年6月期本決算

2018年8月23日に発表された決算説明資料を見ていきます。

売上高2,053百万円のうち、ハウスプリペイドの売上高は1,771百万円(YOY+20.2%)と約86%占めています。

ハウスプリペイドがバリューデザインにとって重要なサービスであることがわかります。

ハウスプリペイド単体でのシステム売上利用料が掲載されていないので、まずは決算短信と合わせて算出します。

決算説明資料3ページ目から、ハウスプリペイドのシステム利用料は、今期で203百万円伸長したことがわかります。

そして、決算短信には、『システム利用料売上は前期比26.2%増』とありますので、2017年のハウスプリペイドのシステム売上利用料は、
203百万円 ÷ 26.2% = 775百万円
2018年は、775百万円 + 203百万円 = 978百万円
であることがわかります。

売上高の半分近くがハウスプリペイドのシステム売上利用料です。

テイクレート

取扱高と売上から、テイクレートを計算します。顧客がプリペイドカードを利用したときに、その金額の何%がバリューデザインの売上になっているのかがわかります。

2018年度の取扱高は218,816百万円、また、システム利用料の売上はさきほど計算した978百万円であることから、

978百万円 ÷ 218,816百万円 = 0.45%

となります。同様に、2017年度を計算すると、

775百万円 ÷ 150,340百万円 = 0.52%

となります。

決算短信

2018年6月期の決算短信

システム利用料売上については、当期の取扱高増加を牽引したスーパーマーケット・飲食チェーンでの利用は引き続き堅調と予測されるほか、当期後半に受注した案件等による増分が期待できますが、予測作成時点では保守的な見積としております。 海外についても、国内同様の方法で初期売上とシステム利用料売上の予算を策定しております。

前期までに、或いは当期において、東南アジアでは数百店舗規模の大型案件を複数獲得しておりますが、収益貢献は期初の想定に対して遅れている状況です。主要因は各国において、ハウス電子マネーの稼働率の上昇に想定より時間を要してい ることが挙げられます。当期においては、その対策としてプロモーションコストを掛けて稼働率を上げていくことで、国内同程度の稼働率及び収益貢献を期待しております。また、既に顧客基盤を保持するインドの同業企業の M&Aを実施(完了は翌期)しており、同社の売上による貢献が期待されます。 翌期においても、海外展開のスピードアップを目的としたM&A等を視野に入れた、各国のプロセシング事業者との 情報交換も継続してまいります。

売上高のうちわけは、日本2,025百万円、海外28百万円と日本が圧倒的です。インドにM&Aをしかけたりと、海外進出にも注目です。あとは、日本の売上高のうち、ペッパーが334百万円です。多いですね。

りそなキャッシュレス・プラットホーム

2018年8月30日に、りそなグループが提供するサービスにハウスプリペイド管理機能提供をするという開示がされて、株価は2日連続のストップ高になりました。

りそなグループはこのような構成になっています。


「会社四季報」業界地図 2019年版より

正直なところ、りそなグループのアプリをダウンロードして使うところまで想像できないんですよね。りそなグループの銀行口座を持っていないですし、それらの銀行口座と紐づいた新しいアプリがたくさんの人に受け入れられるかというと疑問です。

ただし、知名度や信頼性の向上という効果は見込めると思います。

ヤフーや楽天が買収して、Tポイント経済圏や楽天ポイント経済圏の拡充をしたりすると面白いと思うんですけどね。

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